1と2と31のパララックス

男子中学生が1日違いの誕生日で後輩になった幼馴染をいじめる短編小説です(テーマアンソロジー『夢見月夜の誕生日会』に寄稿)。

 早うまれってなんだ。どう考えたって遅いじゃないか。走る速さも九九を覚えるスピードも身長の伸びも何一つ先行しない。  しかも箕島の野郎は、とびぬけて速い。見よ、この弾丸。一年にしてエース、一日にして... 夢見月夜の誕生日会

花は死んでいるのか?

知的探究心のつよい人間によわい人間のオンライン小説です。

 花にしたいなあ。遠見志真は黒板の前で友達と親しく話す彼女をあごでさした。「どう思う?」からあげの肉汁なのか俺のよだれなのかわからない。「どうも思わんが、花にするって?」ずるずると志真はうどんを食う。... Text-Revolutions 第8回アンソロジー「花」

情報構造

男性が幼馴染とオンラインサロンを立ちあげて友達が死ぬオンライン小説です。

 よく考えると無意味な行動だった。私はいつもそうだ。クラスで最後に九九を覚えた人間にできることは限られている。よれよれの長袖の先端の糸くずを捨てて軟禁部屋を出る。  階段のわきから出るとさっそく南禅...続きを読む

ゆきづまり殺し

男子高校生の恋人がとつぜん男になるオンライン小説です。

 死人は、生きかえらない。奇跡でもないかぎり。そして奇跡は、起こらない。だからもしだれかが生きかえったとしたら、その人はもともと、ちっとも死んでいなくて、せいぜい仮死状態で、こちらで勝手に死んだと思い...続きを読む