かさねぐらし 他人の部屋が重なって見える女が男と出会うオンライン小説です。 リンク アットホームアワード 冒頭 天井の室内灯と徒然草の一冊を並べて私はぼんやりと考えた。 ――鏡に色や形があれば、姿は映らなかったであろう。 古語を理解するための重要なポイントも含むその一文の先には、こうある。主人のいない家には悪いものが入ってきやすいように、心に主人がいなければ心に何かが入ってきやすい。 だから、そうなのだろうか。天井に伸ばしていた手を降ろして、ごろっと寝返りをうつ。 情報 2016年7月29日 9751文字 備考アットホームアワード6月期の優秀作品にノミネートされました。 ホーム > その他の小説 > かさねぐらし